RNF-REDUX

モデル解説

20年間以上も、LOSTサーフボードを乗り続けている西井が数あるLOSTのモデルの中でイチ押しするのが、このメイヘムの名作中の名作『RNF-REDUX』モデルです。
1996年にMAYHEMがデザインした「ROUND NOSE FISH」モデルは世界中のサーファーやシェイパーが驚き、絶賛した、言わずと知れたメイヘムの名作中の名作です。

そのRNFの誕生20周年を記念して、発売になった最新作がこの『RNF-REDUX』です。サーフボードデザインの歴史にも残る「RNF」は、西井も「RNF」シリーズを色々なボード素材に20年間以上も乗り続けています。
1996～7年同時の原型のグラスオンツインフィン「RNF」モデルから、20年間の間には、ツイン＋スタビや、４フィンになったり、５フィンになったりして、ノーズとテールの幅がどんどん広くなっていったのですが、今回リリースされた、『RNF-REDUX』はオリジナルの「RNFーCLASSIC」のアウトラインに、シングルウイングを付けていて５フィンをインストールして微量テール幅が追加されているだけのオリジナルに限りなく近いですが最新のデザインです。
最新版はウイングも与えられていて、操作性を高めて、乗りやすくなったデザインです。テールがウイングによりプルイン（狭く）なっているので、リップのアクションはハイパフォーマンスボードそのものです。
短く乗れるので運動性のが抜群に良いですが、ボードのワイドポイントが前方にあるのでパドル時の安定感もあり、幅広い レベルのサーファーにフレンドリーな緩やかなロッカーカーブデザインです。レールはセンター部が丸いラウンドノーズですが、ノースとテールへ向けて徐々に薄くなっていくRNFレールデザインは波面に食い込みが良いのでシャープなレールターンを楽しめます。
コンケーブは短いボードがハイスピードで走るように最適に調整された強弱のあるシングルコンケーブになっていて、テール部にはVEEが隠されています。
小波からある程度の大波まで、波面悪の悪波から、ソリッドな面ツル良い波まで、乗り方は、ライン重視のスタイルサーファーから、アクション重視のハイパフォーマンスサーファーまで対応してしまうという万能なモデルです。
誕生から20年経過してもまだまだカスタムオーダーが止まることのがない根強い人気でして、LOSTの『RNF』を乗らないで、LOST乗りとは語れない必修モデルです！
20年間もの長い期間、莫大に蓄積された最新フィードバックデーターを使用している為に、引っかからず、スムースでとても早く走ります。西井は過去20年間、このRNFシリーズのボードに乗った人で調子悪いと言った人には、今まで出会ったことがありません。それほど完成度が高いモデルであり、サーフボードデザインの歴史に残るデザインです。

このMR TWIN＋STBフィンも合わせて発売になり現代版FCS2プラグ仕様にセットして乗れます。
こちらの、BLACK&WHITEマーブルカラー仕様もあります。

『RNFとの出会い』

まず初めに西井が何故こんなにも『RNF』を強くおすすめし、名作中の名作と呼んでいるのかお話します。
ラヴサーフはLOSTサーフボード社と約20年前に契約を交わし今に至ります。約20年前は、LOSTやMAYHEMはまだ世界的にも無名だったのですが、西井はCALIFORNIAでCORY LOPEZが乗っていたという中古の『RNF』に乗る機会があり、試乗してみたところ今まで味わったことのない 、瞬時に滑走する速さを味わい、当時は薄いボードに乗っていたので、ボードが浮いているのにレールが波に入り、キビキビ動くサーフィンをすることができるのに衝撃を受けました。

初めて乗り終えた後、これは凄いサーフボードだ！自分用のボードが欲しい！と思い、急いでシェイパーのメイヘムに会いに行き、自分用のボードをオーダーしたのです。

この90年代後半はFOCUSやMOMENTAMなどのVHSビデオが流行していたこともあり誰もがASP選手と同じように細くてポテトチップのような薄くて反り上がったロッカーのボードに乗っていました。もちろん西井も同じようなボードに乗っていました。『RNF』は、短くてフラットでノーズが丸くて幅のある全く違うサーフボードデザインでした。そのボードが数ヶ月後に完成し乗り込む内にコレは今まで乗ってきたボードとは全く違う！乗っていて楽しい！これは売れると確信！

西井はRNFに出会う前までは、アルメリック、ザナドゥー、クリスマケロイ、ティミーパターソンなどの有名な海外シェイパーのボードをPROサーファーとして15年間ほど乗ってきていましたが、今までと違うサーフィンができてしまう『RNF』をシェイプデザインしたメイヘムは革命的なサーフボードデザイナーで天才だと確信。『RNF』こそが、LOSTサーフボード社との日本での販売契約を結ぶきっかけになったのです。

『西井本人の乗った感想』

『RNF-REDUX』のラウンドノーズはノーズの面積は広いので、尖ったコンペタイプのポイントノーズに比べてノーズに乗り込んでパドル位置を前にでき必然的に前パドル加重となり、テイクオフ時に必要な波の中に落ちて行く滑り出しが自然と行えるので、テイクオフが短いのに早く走り出します。『RNF-REDUX』のテイクオフ性能の良さは、トロイ波や厚い波、パワーの無い波でも、速そうであることは乗ったことが無い方でもアウトラインデザインから想像できると思いますが、 実話、掘れ上がる波でのテイクオフ性能も良いです。リーフやビーチで急に掘れ上がる波ではも苦とせずにスーとテイクオフできてしまいます。それは短いので波のポケットにフィットして、適度に尖ったラウンドノーズは横に向きパーリングせずにメイクできてしまいます。速度が遅い波やハイタイドで厚いブレイクの波では、ウネリから滑り出し、速く掘れる波では、瞬時に滑り出す感覚です。

動きの面では、短いので動きが軽快です。これはレールの長さとアウトラインのカーブの影響によるもので、回転性が良いのにドライブもします。ターンの仕方を調整するのがコツで、レールを長く入れて、膝を曲げて、粘り、リリースするまでの時間がターンの大きさに比例します。ターン時にすぐにリリースすれば、急な角度でリップへ向かう、タイトでラディカルなターンが行え、粘れば、大きな、ドライブする気持ちの良い見栄えの良いビックターンが行えます。

テールエリアは波に刺さるというような表現が伝わりやすいと思います。最新版のウイングがついている影響もあるのですが、「RNF」シリーズ伝統のスワローテールは、
一般的なハイパフォーマンスボードに多いSQUASHテールよりも、レールを左右に傾けた時に、敏感に瞬時に反応するので、サーフィンしていて、波に合わせる判断が遅れた時にも、反応が良いので、ミスが少なくなるのが良いところなんですよ。

サイズの有る波も慣れば乗れるようになりますし、実際に「メイソン・ホー」は地元ハワイのリーフブレイクで『RNF-REDUX』を楽しそうに乗っているムービーも公開されていたりして、『RNF-REDUX』のシェイプデザインのバランスの良さは、かなり幅広い波質やサイズに適合し、幅広いレベルのサーファーを楽しませてくれるボードと言えます。

もしあなたが、この『RNF-REDUX』に乗り始めたら、他の人に薦めたくなり、『RNF-REDUX』は素晴らしいと自信を持って言うことができるようになります。

西井は、もしマイボードとして１本しかサーフボードを持つことができないならどのボードにするかと言われたら、迷わずこの『RNF-REDUX』を選びます。