LOST正規輸入限定新素材『XTR PARALLEL FLEX』開発秘話をどうぞ!
まずは、昨日のブログに掲載させていただいた、
レール側が黒色のテストボードについてお話させていただきます。
XTR社のハビヤーさんからは止めた方が良いと当初から言われていたのですが、
XTRフォームに黒色のものがあるのを知ってから、XTRボードに黒フォームを
取り入れたらクールだぞ、と考えていて、今回のテストボードに無理矢理採用してもらいました。
何故、XTR社のハビヤーさんは止めた方が良いと言ったのでしょうか??
黒色をボードに使うと太陽光の紫外線を集めて瞬時に表面温度を上げてしまうことです。
販売製品としての問題は2つありました。
1つは、急激に温度を変化させると、
XTRエポキシ樹脂とXTRフォームの剥離を促してしまうこと。
もうひとつは、WAXが熱により溶けてしまうことです。
PHOTO by KENYOU
日本の冬だけで使うなら問題は無さそうなのですが、
真夏の温度に何処まで耐えられるかテストをする為に、
11月に熱帯気候のインドネシア『ニアス』へ持ち込み西井が実際にどうなるかテストしてみました。
おおよその検討はついていたのですが、
WAXは海まで歩いていく間に太陽にあたると簡単に溶け始め、
日に当たらないようにボトムを表すると、
ボトム面の黒フォーム部の温度が急激に高温になってしまいました。
そしてもう2点、
制作上の黒フォームを使用できない問題も発生、、。
追加で数本のテストボードを制作しはじめたメイヘムから、
黒フォームを使用は止めて欲しいという連絡が入りました。
木製のストリンガーとフォームを張付けるグルー(接着剤)が、↑↑↑
黒色に対して効果が半減してしまい、
シェイプ中にストリンガーとフォーム先端が剥がれてしまうということ。
もう一つは黒いフォームの粉がマシンカットやシェイプ中に飛び散り、
工場内にある他のボードに付いてしまうことです。
この時点で黒フォームの使用はできないことになりましたが、
ハビヤーさんから、良い報告も入ってきました。
当初、XTR 3D CARBOLIC に使用されている、
同素材のケブラーを使用する予定でしたが、
今回の『XTR PARALLEL FLEX』だけに専用の極薄のケブラーを開発したとの連絡です。
ストリンガーレスボードの、XTR 3D CARBOLICのケブラーはレールに使用して、
強度を出すことも目的なので、厚みがあります。
そのXTR 3D CARBOLICのケブラーと同じものをボトムへラミネートすると、
膨らみが出てしまい、さらに、LOSTのマークを上に入れラミネートすると、
膨らみが増加して、サンディングした時にマークもサンディングされしまうことでした。
『XTR PARALLEL FLEX』専用の極薄のREDケブラーは薄いのでその厚み問題を改善したのです。
そしてカーボンケブラー部が、薄くなった分ボードもしなやかにフレックスしやすくなったのです。
ストリンガーの色と素材も特別に開発デザインされたものです。
しなやかさの為に、3枚の薄いイタリアンWOODを張り合わせ、
ブラックとレッドに染色して、見た目を『XTR PARALLEL FLEX』独特なものにする為に
組み合わせてデザインしています。
『XTR PARALELL-FLEX』にある、
2本のストリンガー位置もテストされ最適な位置に並んでいます。
これは昨日のブログにもありますが、ゴーキンと、
サーフボードドクターと言われている、シェーンベッシェンのアドバイスにより実現しました。
彼らの様に強いターンができるなら当初のストリンガー位置で問題ないのですが、
私達、日本人が、日本の波質で乗る場合、より良くするにはどうしたら良いか
相談し、来日中に実際に日本の波でテストしてもらいアドバイスしてもらったのです。
『XTR PARALELL-FLEX』は当初よりも、ストリンガーの位置を1インチ外側にすることによって、
ボードがさらに、フレキシブルになり、脚力の弱い方が乗っても楽にボードをしならせ、
反発してくれて、ターンの度にスピードを簡単に出せることができるようになっています。
このように『XTR PARALLEL FLEX』は、
多く優秀なサーファーとファクトリーメンバーが参加してくれて
時間をかけて開発された世界でも類を見ない、LOST正規輸入限定新素材なんです。






